内科(一般内科・総合内科)
内科(一般内科・総合内科)とは
内科とは、私たちの体の中で起こるさまざまな不調や病気を、主にお薬や生活習慣の改善によって治療する診療科目です。手術を中心とする外科とは異なり、体の内側から健康を取り戻すアプローチを行います。
風邪や腹痛といった日常的な症状から、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの慢性疾患、さらには原因がはっきりしない体調不良まで、幅広い症状に対応できるのが内科の特徴です。表町診療所では、岡山市北区の皆様の健康を守る「かかりつけ医」として、お一人お一人に寄り添った診療を心がけています。
まずはお気軽に受診・ご相談ください
「こんな症状で病院に行ってもいいのかな」「どの診療科を受診すればいいか分からない」そんな風に迷われたことはありませんか。実は、このような不安を感じている方は少なくありません。
内科は、まさにそうした「どこに相談すればいいか分からない」という時の最初の窓口となる診療科なんです。
体調が優れない時、原因がはっきりしない不調を感じた時、まずは内科を受診していただくことで、適切な診断と治療への第一歩を踏み出すことができます。
表町診療所では、患者様の症状やお悩みを丁寧にお聞きし、必要に応じて専門的な検査や診察を行います。もし専門医による治療が必要と判断した場合には、速やかに近隣の専門病院へご紹介いたしますので、どうぞ安心してご相談ください。
こんな症状のある方はご相談ください
内科を受診するタイミングに悩まれる方も多いかもしれません。「もう少し様子を見てから」と思っているうちに、症状が悪化してしまうこともあります。次のような症状を感じたら、早めの受診をおすすめします。
- 発熱や咳、のどの痛みといった風邪のような症状が続く
- 息切れや動悸を感じる
- 胸や腹部に痛みがある
- 咳がずっと続いている
- 吐き気や下痢などの消化器症状がある
- めまいや立ちくらみがする
- 体のだるさが抜けない
- 食欲が落ちて体重が減っている
- むくみが気になる
- 健康診断で異常を指摘された
- 血圧や血糖値が高めと言われた
気になる症状があればどんなことでも構いません。早期発見、早期治療が、将来の健康を守る大切な鍵となります。
なぜ「迷ったら内科」なのか
「体調が悪いけれど、何科に行けばいいか分からない」という経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。実は、この「どの診療科を選べばいいか分からない」という問題こそが、内科の重要な役割を示しています。
内科医は、体全体を総合的に診ることができる医師です。症状から考えられる病気を幅広く診断し、必要に応じて適切な専門科へとつなぐ役割を担っています。これは、まるで健康の「案内役」のような存在と言えるでしょう。
私は総合内科専門医として、さまざまな疾患の診断と治療に携わってきました。一つの症状の背後には、時として複数の病気が隠れていることもありますし、一見関係なさそうな症状が、実は一つの病気によって引き起こされていることもあります。そうした複雑な病態を見極めるのが、内科医の専門性なのです。
表町診療所は岡山市北区という地域に根ざした診療所として、皆様の健康を長期的に見守っていくことも私たちの大切な使命だと考えています。「いつでも相談できる、頼れる医師」として、どうぞお気軽にお越しください。
内科で診る主な疾患
表町診療所では、風邪症状などの急性期の病気から慢性的な生活習慣病まで、幅広い疾患に対応しています。
ここでは代表的な疾患をご紹介しますが、記載のない疾患についても、どうぞお気軽にご相談ください。
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生活習慣病
(生活習慣病について詳しくはこちら)糖尿病とは
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が正常よりも高い状態が続く病気です。インスリンというホルモンの働きが不足することで起こります。初期には自覚症状がほとんどありませんが、放置すると網膜症、腎症、神経障害といった合併症を引き起こし、さらには心筋梗塞や脳卒中のリスクも高まります。表町診療所では、血糖値やHbA1cを院内で迅速に測定し、適切な治療と生活指導を行っています。
高血圧症とは
高血圧症は、血圧が正常範囲を超えて高い状態が続く病気です。日本人の3人に1人が該当すると言われており、まさに「国民病」とも呼べる疾患です。高血圧自体には症状がほとんどありませんが、放置すると動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全などの重大な合併症を引き起こします。定期的な血圧測定と適切な治療により、これらの合併症を予防することができます。
脂質異常症(高脂血症・高コレステロール血症)とは
脂質異常症は、血液中のコレステロールや中性脂肪が異常に増加する病気です。LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高い状態や、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が低い状態、中性脂肪が高い状態などが含まれます。自覚症状はほとんどありませんが、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。食事療法や運動療法、必要に応じて薬物療法を組み合わせて治療します。
痛風とは
痛風は、血液中の尿酸が過剰になることで、関節に尿酸の結晶が沈着して激しい痛みを引き起こす病気です。特に足の親指の付け根に激痛が生じることが多く、「風が吹いても痛い」ことからこの名前がつきました。放置すると腎障害や尿路結石を合併することもあります。食事指導と薬物療法により、尿酸値をコントロールし、痛風発作の再発を予防します。
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急性期疾患(風邪やウイルス性の疾患)
風邪とは
風邪は正式には風邪症候群といい、主にウイルス感染によって起こる上気道(鼻やのど)の炎症です。発熱、咳、鼻水、のどの痛み、全身倦怠感などの症状が現れます。多くは自然に治りますが、症状が長引く場合や高熱が続く場合、呼吸が苦しい場合などは、肺炎などの合併症の可能性もありますので、早めの受診をおすすめします。
インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。突然の高熱、関節痛、筋肉痛、倦怠感などが特徴で、普通の風邪よりも症状が強く現れます。重症化すると肺炎や脳症を合併することもあります。表町診療所では、高感度の迅速検査により発症早期でも診断が可能で、抗インフルエンザ薬による治療を行っています。
新型コロナウイルス感染症とは
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、発熱、咳、倦怠感、味覚・嗅覚障害などの症状を引き起こす感染症です。多くは軽症ですが、高齢者や基礎疾患のある方は重症化リスクが高くなります。表町診療所では、発熱外来を設け、適切な感染対策のもとで診察と検査を行っています。
急性胃腸炎とは
急性胃腸炎は、ウイルスや細菌の感染によって胃や腸に炎症が起こる病気です。吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が現れます。脱水症状に注意が必要で、特に高齢者や小児では重症化することもあります。症状に応じて点滴治療や内服治療を行い、早期回復をサポートします。
膀胱炎とは
膀胱炎は、主に細菌感染によって膀胱に炎症が起こる病気です。頻尿、排尿時の痛みや灼熱感、残尿感、下腹部の不快感などの症状が現れます。特に女性に多く見られます。適切な抗生剤治療により、多くは数日で改善しますが、繰り返す場合や症状が強い場合は、詳しい検査が必要なこともあります。
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その他の内科疾患
貧血とは
貧血は、血液中の赤血球やヘモグロビンが減少し、全身に十分な酸素が運ばれなくなる状態です。倦怠感、動悸、息切れ、めまい、顔色が悪いなどの症状が現れます。鉄欠乏性貧血が最も多いですが、ビタミンB12欠乏や葉酸欠乏、慢性疾患に伴う貧血、出血による貧血など、原因はさまざまです。血液検査で原因を特定し、適切な治療を行います。
甲状腺疾患とは
甲状腺疾患は、首の前面にある甲状腺の機能に異常が生じる病気です。甲状腺ホルモンが過剰に分泌される甲状腺機能亢進症では、動悸、体重減少、手の震え、発汗などが現れ、逆に不足する甲状腺機能低下症では、倦怠感、むくみ、体重増加、寒がりなどの症状が現れます。血液検査で診断し、内服治療を行います。
表町診療所の発熱外来
新型コロナウイルス感染症の流行以降、発熱患者様への対応は医療機関にとって重要な課題となっています。表町診療所では、発熱症状のある患者様に対して、感染対策を徹底した上で診察を行っています。
発熱された際には、まずお電話でご連絡ください。症状やご状況をお伺いした上で、適切な受診方法をご案内いたします。院内感染を防ぐため、一般の患者様と動線を分けるなどの配慮を行っていますので、安心してご受診いただけます。
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の迅速検査も院内で実施可能です。表町診療所では主に抗原検査を実施しております。また、インフルエンザ感染症、新型コロナウイルス感染症の診断がついた場合、抗ウイルス薬の院内処方も可能です。適切な診断と治療により、早期回復をサポートいたします。
総合内科専門医とは
総合内科専門医は、日本内科学会が認定する専門医資格です。この資格を取得するためには、内科全般にわたる幅広い知識と豊富な臨床経験が求められます。
内科には、循環器内科、消化器内科、呼吸器内科、内分泌内科など、さまざまな専門分野がありますが、総合内科専門医は、これらすべての分野について総合的な診療能力を持つ医師です。複数の病気を同時に抱えている患者様や、診断が難しい症例に対しても、幅広い視点から適切な診断と治療を行うことができます。
私は、総合内科専門医として、糖尿病や高血圧といった生活習慣病から、呼吸器疾患、アレルギー疾患まで、内科全般の診療に対応しています。また、呼吸器専門医、アレルギー専門医としての専門性も活かしながら、患者様一人ひとりに最適な医療を提供することを心がけています。
表町診療所で実施できる検査
正確な診断のためには、適切な検査が欠かせません。表町診療所では、多様な検査機器を導入し、迅速かつ正確な診断を行える体制を整えています。
血液検査
| 自動血球計数装置 | 少量の採血で約5分程度で結果をお伝えできます。白血球数、赤血球数、血小板数などを測定し、 細菌感染やウイルス感染の鑑別、貧血の評価、アレルギーの関与などを判断します。 |
|---|---|
| CRP迅速検査 | 炎症反応の指標となるC反応性たんぱくを測定し、感染症や炎症性疾患の診断に役立てます。 |
| HbA1c測定 | 過去1~2ヶ月の血糖値の平均を反映する指標で、糖尿病の診断や血糖コントロールの評価に使用します。 |
呼吸器系検査
| 肺機能検査 | 肺の膨らみやすさや気道の通りやすさを詳しく調べます。肺年齢の推定が可能で、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息の診断に役立ちます。 |
|---|---|
| 呼気一酸化窒素測定 | 息を吐くだけで気道内のアレルギー性炎症の程度を数値化でき、気管支喘息の診断や治療効果の判定に活用します。 |
画像検査
| 胸部エックス線検査 | 肺炎、肺気腫、心不全などの診断を行います。 |
|---|---|
| 腰椎エックス線検査 | 腰痛の精査のため、変形性腰椎症や腰椎圧迫骨折の有無などを調べます。 |
| 骨密度測定(骨塩定量検査) | 骨粗鬆症の早期発見や骨折リスクの評価のために実施します。 |
| 超音波検査 | 上腹部(肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓)、頸動脈(動脈硬化の評価)、心臓(心機能や弁の状態の評価)を調べます。 |
動脈硬化検査
| CAVI(血管の硬さ)と ABI(血管の詰まり)測定 |
血管年齢が分かり、下肢閉塞性動脈硬化症の診断や経過観察、 脳梗塞や心筋梗塞などの予防に役立ちます。 |
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感染症迅速検査
| 新型コロナウイルス抗原検査 | 検体を採取して10分で迅速に診断を行います。 |
|---|---|
| インフルエンザ抗原検査 | 検体を採取して5分で迅速に診断を行います。 |
| マイコプラズマ・百日咳抗原検査 | 発症早期の場合、血液検査で実施する抗体検査での診断が難しい可能性があり、院内で抗原迅速検査を実施しております。 ただし上記2種の抗原検査は偽陰性となることもあり、より感度が優れている遺伝子検査(LAMP法)外注にて実施することもあります。 |
これらの検査を組み合わせることで、多くの疾患を速やかに診断し、適切な治療を開始することができます。検査結果については、分かりやすく丁寧にご説明いたしますので、ご不明な点があればお気軽にお尋ねください。
岡山市北区の表町診療所は、皆様の健康を守る「かかりつけ医」として、地域医療に貢献してまいります。体調に不安を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。皆様のご来院を心よりお待ちしております。